ブランドの力は何かと必要です。多くの人はブランド力のあるものを好む傾向があるからです。
ものに限らず国にもブランド力があり、調査会社イプソスが提供する「アンホルト国家ブランド指数(NBI)」があり、ランキング形式で毎年発表をされています。
その国家ブランド力ランキングの最新の2018年で日本は世界で2位と高評価を得ています。昨年の4位からさらにランクアップし、このまま来年はトップを狙えるのでしょうか?
「国家ブランド力ランキング」とは?
「国家ブランド力ランキング」が初耳という人もいると思うので、まずはこのランキングがどんなものかを紹介しましょう。
国家ブランド力ランキングは、調査会社イプソスが提供する「アンホルト国家ブランド指数(NBI)」をランキングにしたものです。
イプソスとは?
「調査会社イプソスって何やねん?」という声も聞こえてきそうですが、イプソスはリサーチのプロフェッショナルが経営する世界第3位のグローバル市場調査会社です。
世界89カ国の拠点に16,000人以上のスタッフがサービスを提供している高い信頼を誇るリサーチ会社です。
「アンホルト国家ブランド指数(NBI)」は、そんなイプソスが18歳以上の2万224名を対象に、20か国をパネルとしてオンラインで実施しています。
後ほど紹介するランキングでは欧米の国に偏っている印象はありますが、調査対象は以下のような50カ国で、地域もバラツキがあるので、ある程度の客観性はあるものと思われます。
北米
カナダ、アメリカ
西ヨーロッパ
オーストリア、ベルギー、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、オランダ、アイルランド、アイルランド、イタリア、北アイルランド、ノルウェー、スコットランド、スペイン、スウェーデン、スイス、イギリス
中央・東ヨーロッパ
クロアチア、チェコ、ハンガリー、ポーランド、ロシア、トルコ、ウクライナ
アジア・パシフィック
オーストラリア、中国、インド、インドネシア、日本、ニュージーランド、シンガポール、韓国、台湾、タイ
ラテンアメリカ・カリブ海
アルゼンチン、ブラジル、チリ、コロンビア、ジャマイカ、メキシコ、ペルー
中東・アフリカ
エジプト、ケニヤ、ナイジェリア、カタール、サウジアラビア、南アフリカ、アラブ首長国連邦
2018年ランキングで日本は2位
そんな国家ブランドランキングで日本は見事に2位にランクインしました!昨年のランキングでは4位だったのですが、英国、フランスを抜いて2位に躍り出たわけです。
いろんな指標がありますが、日本が評価された点として、
- 「輸出」で1位
- 「国民」で5位
- 「文化」で7位
- 「観光」で7位
- 「移住・投資」で9位
輸出から観光までは日本の強みとしてよく指摘されているものですが、少し意外なのは「移住・投資」です。
移住先として外国人を受け入れる整備はまだまだというイメージがありましたし、対外投資先とすれば日本に最近は魅力がかけているのではないかとの思いがありましたので、この結果は素直にうれしいです。
トップのドイツとの差
今回のランキングでトップとなったのはドイツ。3位が英国で4位がフランスなので、欧州の3つの大国が強いことがわかります。
ドイツは昨年の調査に続いて1位を獲得。複数の分野で上位に位置していて安定した強さを誇ります。特に中国からの評価が高いのが特徴です。
日本を高く評価している国は、南アフリカ、ポーランド、フランスなど。欧米などには高く評価されがちな日本ですが、十分に日本をわかっていない面もあったりします。
近隣アジアの国がより日本の情報が入ってくることもあり、さらに近隣アジアからの支持を集めて、ランキングを伸ばしてほしいと思います。
そうすればドイツとの差は少しありますし、英国やフランスも強いのですが十分に対抗できるのではないでしょうか?
観光はまだまだ伸びそうですが輸出は少し心配も
日本は観光立国を重要な政策としており、今後もますます多くの外国人旅行者が訪れものと予想されます。
日本に訪れた外国人に良いサービスをしていけるのなら、まだまだ観光の評価は伸びそうです。逆に輸出に関しては、最近日本の技術力に以前のような圧倒的な力がなくなってきたのは気になるところです。
ブランドは上位にいくほどその価値が高く、2位ではなく1位になることが重要です。来年の同じ調査で1位になれるように、より良いサービスの提供や行いを心がけたいですね。