日本は技術立国として世界経済に大きな影響力があります。
先端技術の競争は激しさを増していますが、各国のスーパーコンピュータの性能競争も年々厳しいものになってきています。
日本のスーパーコンピュターといえば「京」が有名ですが、今なおその実力は健在で高い競争力を維持しています。
さらに京以外にも新たなスーパーコンピュータが登場して、次世代の日本の科学技術を支えようとしています。
スパコン京がビッグデータ解析で世界一
日本が誇るスーパーコンピュターといえば理化学研究所などが開発した「京(けい)」が有名です。
京はその能力は高いのですが、ただ世界一ではないというのが多くの人の認識ではないでしょうか。
確かに計算速度を競う世界のスーパーコンピューターの性能を比べる専門家のプロジェクト「TOP500」の最新の結果では1位はおろか10位という結果になっています。
最近は中国が国家の威信をかけて開発に巨額の費用などを用いてランキング上位を確保しているため、なかなかトップにいくのは難しい状況もあります。
ただそんな京も計算速度だけでなく、その性能を測る指標では世界一という結果になっています。
それがビッグデータ解析での世界一です。
スパコン京が世界1位 ビッグデータ解析で
ビッグデータの利用といえば最近特に経済界で注目されているもので、ビジネス雑誌に大きく特集されることが多くなっています。
また、滋賀大学ではビッグデータの解析などを専門とする職業である「データサイエンティスト」を養成する日本で初めての学部を設けて注目を集めています。
そんな注目のビッグデータの解析では世界でトップのレベルにあるわけですから、実用的には世界でトップレベルの高い性能を有しているといえるでしょう。
さらに京は産業利用などに向けた処理速度ランキング「HPCG」でも3年連続で世界一に輝いており、産業への貢献度の高さを証明しています。
京に続く日本のスーパーコンピュター
京に続く世界トップレベルの日本のスーパーコンピュターが続々と登場をしてきています。
そのひとつがスパコン「暁光」。
「暁光」は、東京の「エクサスケーラー」と「ペジーコンピューティング」が開発したスーパーコンピュターですが、最新のランキング「TOP500」で世界4位に輝いています。
日本のスパコンが世界4位
「エクサスケーラー」が2014年、「ペジーコンピューティング」が2010年設立と新興のベンチャー企業が世界でもトップレベルのスパコンをつくりだしたので、日本のテクノロジーもすごいです。
スパコン省エネでは世界トップ3を独占
省エネ技術は日本は世界トップレベルで、日常利用する家電製品でも年々省エネの進んだ新製品が発売されます。
日本はスパコンの省エネレベルも世界トップクラスで、省エネ性能の世界ランキング「グリーン500」でトップ3を独占しました。
スパコン省エネ、世界1―3位が日本勢 ベンチャー躍進
「グリーン500」のトップに輝いたのは、理化学研究所の「Shoubu(菖蒲(しょうぶ))」。
なお、省エネ性能4位はアメリカのスパコンでしたが、5位には「TOP500」で世界4位の「暁光」が入っています。
世界4位という高い計算能力を備えながら、省エネ性能も世界トップレベルとは。まさに日本の技術力の高さを世界に知らしめた出来事です。
確かにスーパーコンピュターの世界ランキングでは中国が1位・2位を独占し、一見すると日本のテクノロジーの遅れを感じるかもしれません。
しかし、今なおスーパーコンピュターの性能では日本は世界トップレベルにあり、今後もその状況が続きさらに技術を向上させてほしいです。