沖縄の観光産業が好調です。

 

 

観光客数と観光収入ともに4年連続過去最高を更新して沖縄経済が潤っています。沖縄県の2018年の経済成長率は+2.6%で、全国の経済成長率よりもかなり上回っています。

 

そんな好調の沖縄を支える観光産業ですが、好調の大きな要因は外国人観光客の増大です。

 

沖縄の観光はこのまま好調を維持し増え続けるのでしょうか? 世界には数多くの有名ビーチリゾートがありますが、それらに沖縄は互角に渡り合っていけるのでしょうか?

 

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沖縄の観光産業が好調

 

沖縄の観光産業の成長が絶好調です。

 

2016年度の観光収入が前年度比9.6%増の6602億9400万円、観光客数は同10.5%増の876万9200人だったわけですが、2017年度はさらに増える予測になっています。

 

4年連続で過去更新をしていますので、このまま2017年度が前年より増えれば5年連続で過去更新ということになります。

 

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好調を牽引するのは外国人旅行客

 

2016年度の沖縄県の外国人客数ですが、212万9100人と前年度に比べて45万8800人も増えています。

 

増加数は国内客の37万4100人増よりも多く、外国人客が好調の沖縄観光産業を牽引しているといっても過言ではありません。

 

2011年度から5年間で外国人客が約5.5倍も増えており、この数字は先日紹介した大阪と増加の割合では並ぶほどの盛況ぶりです。

 

大阪で訪日客が1100万人 インバウンドで大阪が東京を超えることはあるのか?

 

外国人に人気の沖縄なのですが、そこには弱点もあります。ITメディアの記事でも、空港などインフラ整備の不備が指摘されていますが、インフラというハコモノだけでなく他にも弱点はあります。

 

世界のビーチリゾートには自国航空会社の国際線が多数就航

 

世界の有名ビーチリゾートは、その国のフラッグシップなどの直行便の国際線が多数就航している場合が多いです。

 

例えば観光立国で日本と争うタイですが、有名ビーチリゾートプーケットには、タイ航空が以下のような都市への直行便の国際線就航をしています。

 

  • 香港国際空港(香港)
  • フランクフルト空港(フランクフルト)
  • デュッセルドルフ空港(デュッセルドルフ)
  •  コペンハーゲン空港(コペンハーゲン)
  • パース空港(パース)
  • ストックホルム・アーランダ空港(ストックホルム)

 

※コペンハーゲン、パース、ストックホルムは季節運航便。

 

かつては成田への直行便もあったような気がするのですが。

 

フィリピンの有名ビーチリゾートセブ島には、同国のフラッグシップであるフィリピン航空が以下のような都市に国際線直行便を就航させています。

 

  • 成田国際空港(千葉県)
  • 関西国際空港(大阪府)
  • 中部国際空港(愛知県)
  • 仁川国際空港(仁川広域市)
  • 成都双流国際空港(成都市)
  • シンガポール・チャンギ国際空港(シンガポール)
  • ロサンゼルス国際空港(ロサンゼルス)

 

インドネシアのバリ島でも同国のフラッグシップのガルーダ・インドネシア航空が以下のような都市に国際線直行便を就航させています。

 

  • 成田国際空港(千葉県)
  • 関西国際空港(大阪府)
  • 仁川国際空港(仁川広域市)
  • 香港国際空港(香港)
  • シンガポール・チャンギ国際空港(シンガポール)
  • シドニー国際空港(シドニー)
  • ブリスベン空港(ブリスベン)
  • メルボルン空港(メルボルン)
  • パース空港(パース)

 

どこもたくさんの国際線が就航しています。それだけ国や国を代表する航空会社がバックアップをしています。

 

経済規模が日本ほど大きな国ではないため、リゾートや観光産業への依存度が高いという理由もありますが、沖縄と比べるとその違いは大きいです。

 

沖縄の国際線

 

一方沖縄への国際線ですが、ANAやJALの国際線直行便はありません。ほとんどの都市から東京を経由して沖縄に行く必要があります。

 

東京沖縄間がおよそ2時間半もかかるため、沖縄と目と鼻の先にある台湾や香港などでもおそろしく遠回りをしなければなりません。

 

国内航空会社では沖縄をハブとしているPeachがソウル、台北、バンコクなどの国際線直行便を就航していますが、その他はバニラ航空が台北に就航しているのみです。

 

一方海外の航空会社の就航意欲は旺盛です。就航都市は台北、高雄、台中、ソウル、釜山、大邸、香港、北京、天津、上海、杭州、南京、シンガポールと多くの都市に就航しています。

 

航空会社もLCCの就航も多いものの、チャイナエアライン、エバー航空、大韓航空、アシアナ航空、キャセイドラゴン航空、中国国際航空、中国東方航空というフルサービスキャリアの就航も目立ちます。

 

もちろん外国からの旅客が多いので、外国の航空会社が多く就航するのは当たり前かもしれません。

 

しかし、沖縄には世界を魅了する観光資源がたくさんあるので、国内企業がその資源を生かすためになんとかもっと国際線を就航できないものかと思います。

 

沖縄があれだけのビーチリゾートを持ちながら、いまいち世界のビーチリゾートと比べて目立たつ存在ではないのは、国内企業に長年放置されていたという点はあるかもしれません。