昨日開催された大阪国際女子マラソンでは、初マラソンながら松田瑞生が見事優勝をしました。
タイムも日本歴代9位、初マラソン歴代3位で2時間22分44秒という好タイムですから、最近低迷しがちな日本マラソン界の救世主になるかとの期待も持ってしまいます。
選手も2020年の東京オリンピックが最大の目標になりますが、その代表権の獲得をめぐっては今後火花を散らした戦いが繰り広げられることになります。
オリンピックや世界陸上のマラソン代表権をめぐっては、選考方法に問題もあり過去物議を醸したことが幾度となくあります。
東京オリンピックの代表は、なるべくファンが納得し、レースで勝てるような選手を選ぶため、マラソングランドチャンピオンシップ(Marathon Grand Championship、略称:MGC)で選考をされます。
松田瑞生が初マラソン初優勝
1月28日(日)に行われた注目の大阪国際女子マラソンですが、松田瑞生が見事初マラソンで初優勝を果たしました。
1位
松田瑞生 2時間22分44秒
素晴らしいタイムで初マラソンゴールしました!#大阪国際女子マラソン— 大阪国際女子マラソン (@owm_ktv) January 28, 2018
今大会は東京オリンピックの代表を担いそうな若手の有望なランナーがエントリーし注目を集めていました。
特に安藤は、昨年3月の名古屋ウィメンズで日本歴代4位の2時間21分26秒を記録し、昨年夏の世界選手権代表にも選ばれ優勝候補でした。
対抗馬が同じく世界選手権の10000mの代表だった松田。安藤とスズキ浜松アスリートクラブの同僚の昨夏の世界陸上マラソン代表の清田真央という豪華な顔ぶれでした。
安藤vs松田の戦いにも注目!! pic.twitter.com/rAYsaFTXuq
— 大阪国際女子マラソン (@owm_ktv) January 27, 2018
さらに今年夏の北海道マラソンを制した天満屋の前田穂南も出場し、かなりレベルの高い戦いでした。
そんな注目のレースでしたが、結果は松田瑞生が優勝、2位が前田穂南、3位が安藤友香になりました。
このレースだけの結果も大事ですが、今後の東京オリンピックに代表枠をかけて行われることになるマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)がこれからどうなるかが気になるところです。
東京オリンピックマラソン代表選考の流れ
東京オリンピックのマラソン代表選考の流れは、今までは異なりマラソングランドチャンピオンシップという代表選考レースによって、男女代表の2枠ずつが決まることになります。
マラソングランドチャンピオンシップ2019年9月以降に開催される予定ですが、昨年から今年そして来年にかけてMGCの出場資格を得るためのレースがいくつかあり、昨日の大阪国際女子マラソンのそのうちのひとつだったわけです。
出典 日本陸上競技連盟
MGCの出場資格を得るためのレースは、マラソングランドチャンピオンシップシリーズとして、いくつかのレースが設定されています。
女子マラソンでしたら、
- 第 3 回・第 4 回さいたま国際マラソン
- 第 37 回・第 38 回大阪国際女子マラソン大会
- 名古屋ウィメンズマラソン 2018・2019
- 北海道マラソン 2017・2018
という合計で8レースになります。各レースで指定された日本人順位及び記録を満たした選手がマラソングランドチャンピオンシップファイナルへの出場権を獲得します。
日本人順位と記録の基準は以下のようになりレース毎に若干異なります。
- さいたま国際マラソン 1-3 位 2:29.00 以内 4-6 位 2:28.00 以内
- 大阪国際女子マラソン 1-3 位 2:28.00 以内 4-6 位 2:27.00 以内
- 名古屋ウィメンズマラソン 1-3 位 2:28.00 以内 4-6 位 2:27.00 以内
- 北海道マラソン 1 位 2:32.00 以内 2-6 位 2:30.00 以内
※ただし、既にMGCファイナリストの資格を有している競技者は、日本人順位に含まない。
昨日の大阪国際女子マラソンでは、1~3位が2時間28分以内のタイムだったためにマラソングランドチャンピオンシップファイナルへの出場権を得られる対象にあたるわけです。
ただし、2位の前田穂南は昨年の北海道マラソンで優勝しタイムも2時間28分48秒だったため、すでにマラソングランドチャンピオンシップファイナル出場権の第1号になっていました。
ですから、昨日の大阪国際女子マラソンでマラソングランドチャンピオンシップファイナル出場権を得たのは優勝した松田と3位の安藤だったわけです。
日本人4位以下は基準となる記録の2時間27分以内をクリアしていないため今後の大会で出場権の獲得を目指すわけです。
マラソングランドチャンピオンシップファイナルは、從來の陸連の少し主観的とも思える代表選考の批判に対して一発勝負のレースで決める事になりました。
代表選考が透明性のあるものになりましたが、それだけ選手にとっては調整のミスも許されない厳しいものになっています。
誰がこの厳しい選考を勝ち抜き、東京オリンピックのマラソンの代表になるかが注目されます。