15歳を対象にした経済協力開発機構(OECD)の国際学力調査の結果が21日発表されました。

 

今回の発表では「他人と協力して問題を解決する能力」つまりチーム解決力が世界2位いなるとういう結果。

 

協調性を重んじる国民性の日本人にとっては、とてもうれしい結果であり、当然の結果という見方も多いと思います。

 

2015年実施の学習到達度調査(PISA)によって今回の結果になったのですが、PISAは3年に1度実施する調査です。

 

前回の2012年に実施されたPISAの「問題解決能力調査」でも日本は全体の3位という結果ですから、日本の15歳の学力の高さを改めて証明したともいえます。

 

日本の15歳の学力の高さ、そこには何か秘密があるのでしょうか?

 

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日本の15歳のチーム解決力が世界2位

 

今回日本の若者の学力の高さをあらためて世界に発信されたニュースがこちら。

 

日本の15歳、「協力して問題解決する力」2位 OECD調査

日本経済新聞

 

それも日本人が得意とする「協調性」の分野で世界トップレベルにあることを証明したので、日本人としてもこの結果はうれしいですね。

 

一般的に、

 

欧米は個人主義

日本を含めたアジアは集団を重んじる

 

なんてことが言われたりします。ただアジアの中でも集団よりも個人を重んじる国はけっこうありますが(^_^;)

 

今回の学習到達度調査(PISA)の「他人と協力して問題を解決する能力」の調査結果も、

  • 1位 シンガポール
  • 2位 日本
  • 3位 香港
  • 4位 韓国

 

ということで上位がずらっとアジア勢が独占しています。

 

欧米主要国では、5位はカナダですが、ドイツが12位、米国が13位、イギリスが15位、フランスが27位、イタリアが30位という結果になっています。

 

この結果を見る限りは欧米は個人主義、アジアは集団主義という傾向が見て取れるとも思えます。

 

ラテンの気質があるフランスやイタリアなんてのは、自由気ままに生きていそうな印象はありますからね。

 

近年一部に日本の若者の学力が低下したとも叫ばれることがあっただけに、この結果はうれしいものです。

 

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日本の15歳の学力は高い

 

日本の15歳の学力の高さという結果は今回だけではありません。以前からそのポテンシャルの高さを証明する結果はありました。

 

例えば2016年にすでに公表された、PISA調査の他の分野の結果でも、全参加国中、科学的応用力2位、数学的応用力5位、読解力8位という素晴らしい順位です。

 

科学技術や数学など理系分野ではまだまだ国際競争力の高さはスパコンの開発でも見られますね。

 

 

読解力が8位というのは少々残念な結果。最近は活字離れといわれ、読書をあまりしない人が多くなってきています。

 

学問の基本は読解力であることから、これは早急に改善しなければならない点ではあります。

 

日本の15歳 高い学力の理由は?

 

最近はシンガポールや香港などの学力競争が激しい国によって、日本の若者の学力も劣りがちですが、まだまだ高い学力は維持しているといえます。

 

では日本の15歳の高い学力の理由は何があるのでしょうか?

 

その問にずばりと答える書籍が先月発売をされています。

 

著者のルーシー・クレハン氏のメッセージがこちらの動画で見ることができます。

 

彼女は教師ですが、学力の高さで定評のあるシンガポールやフィンランドなどの教育現場に訪れ実際に調査をしています。

 

もちろん日本にもです。

 

この本ではPISAの調査結果の話しもでてきますし、その調査結果にはあらわれない学力についても彼女の実体験をもとに語られています。

 

注目すべきは日本の教育の場である教室が生活の場でもあることが書かれています。

 

例えば掃除当番。

 

しつけという意味ではとても大切なことですが、一般的に諸外国では日本のような掃除当番はありません。

 

その結果、日本人の子供は自ら教室や共有物をきれいにしようという試みがありがちですが、外国では逆です。

 

掃除は誰かがやってもらうものという意識があります。

 

私も香港の郊外に行った際に、現地の学生の遠足のようなものに遭遇をしましたが、彼らが去った後ゴミが散乱をしていました。

 

これは一例ですが、こういった教育現場の違いにも日本の15歳の学力の高さの秘密が隠されているともいえるのです。