日本米を中国という巨大市場への輸出を拡大することを、日本政府が音頭を取ってキャンペーンを展開しています。
日本産のお米は日本人からはもちろん海外からも、その味に対して高い評価を得ています。
一昔前まではいかに外国米を日本に輸入させないかを考えていた日本政府ですが、今はその状況が少し変わり日本米を海外へ売り込もうとしています。
米を食べる海外の巨大市場といえばなんといっても中国です。中国に米の輸出が拡大すれば、衰退がちな日本の農業にも変化が見られるでしょう。
輸出拡大の鍵となるのが味や価格が大事ですが、中国米と日本米では味は価格差はどれほどあるのでしょうか?
日本米を中国のインフルエンサーにPR
日本政府が音頭を取って、中国のインフルエンサーに日本のお米をPRすることが進められています。
日本米を中国へ SNS発信に期待 https://t.co/LgN7VPzwpg #FNN #日本米 #コメ #中国 #情報拡散 #日本産
— Fuji News Network (@FNN_News) January 24, 2018
中国人の行動ですがSNSなどの情報によってかなりその動きが左右される場合があります。
例えば訪日中国人観光客の行き先も、SNSなどの拡散によって多く集まる場所、逆に全く訪れることがない場所と明暗がくっきりと別れがちです。
そんな特徴のある中国市場ですから、ブロガーや専門家などのインフルエンサーにまずは日本米の良さをアピールすることは、輸出拡大の高い効果が期待されます。
北京で行われたキャンペーンは外務省が主催ですが、俳優・松重 豊さんと桜庭 ななみさんも参加する力の入れようですから、かなり気合が入っています。
進む中国の日本料理店の出店
海外では日本料理店が年々増えています。
現在世界で最も日本料理店が多い国は中国で、人口や食の好みなどを考えるとますますその数は増えていくものと思われます。
日本料理店なら日本のお米は欠かせないですが、現地の中華料理でも美味しいお米を食べたいという欲求は大きいでしょう。
少し前に日本の炊飯器が爆買されたのも、美味しいお米を食べたいという中国人の欲求の大きさを物語っています。
中国の米はまずい
中国で庶民が訪れるレストランなどで食べる白米は正直いうとまずいです。
パサパサで粘り気がなく、白ご飯として食べるのはよりもチャーハンで食べるほうが適しています。
中国人も日本のお米を食べるとその味の違いに驚き、美味しいと思う人も多いでしょう。
味はやはり日本米の方が中国米よりもはるかに良いです。さらに食の安全性を考えると、日本米は中国米よりかなり優れています。
では、味が良い日本米は中国で飛ぶように売れるかというと、そこにはちょっと高いハードルがあります。
日本と中国の米の価格差
日本の米は国際基準で考えるととても価格が高いです。
米は多くの国でとても安く販売されています。中国もそうで、中国の一般的なお米を農家が卸す金額なんて、以前聞いた話によると、日本人からするとまるでただ同然のようらしい。
普通米だけでなく中国では日本のコシヒカリが栽培されており、中国産のコシヒカリも店頭で売られています。
驚くことはその価格差です。
ニュースの中でも紹介をされていましたが、農林水産省の調査では中国では日本産のコシヒカリが1kgで1,600円ナノに対しては、中国産のコシヒカリは1kgでたったの300円。
実に5倍以上もの差があるのですが、この価格差が日本のお米がなかなか中国に浸透しないという面もあるでしょう。
日本産のコシヒカリも、流通マージンなどの中間コストをできるだけ抑え、価格でそれほど大きな違いをなくす必要があります。