兵庫県の淡路島と四国徳島を結ぶ大鳴門橋ですが、自動車だけが通行でき自転車は通行できません。
瀬戸内海では尾道と今治を結ぶサイクリングロード「しまなみ海道」がサイクリストの聖地として人気があります。
最近ではスポーツバイクでのサイクリングが人気でいくつかの自治体では、人を呼び込むためにサイクリングロードを整備するケースもあります。
現在自転車が通行できない大鳴門橋ですが、サイクリングロードを敷設検証を行うことになり、将来自転車で大鳴門橋を渡れることが実現するかもしれません。
さらに多くの人は明石海峡大橋も同じように敷設検証を行い、自転車で渡りたいという願いがあるでしょうが、実現性はどうなのでしょうか?
サイクリストに人気の「アワイチ」
日本には人気のサイクリングスポットがありますが、淡路島を一周する通称「アワイチ」もとても人気があります。
サイクリストに人気の旅行先ランキングでも淡路島は2位に輝き、その人気の高さがわかると思います。
#淡路島 で #サイクリング!【2016 #淡路島ロングライド 150】受付開始https://t.co/Sz5vYxO5Fq某宿泊予約サイト発表の「サイクリストに人気の旅行先ランキング」でなんと第2位に輝いた淡路島!#アワイチ pic.twitter.com/KHnxIMfKxs
— 南淡路ロイヤルホテル<淡路島> (@minamiawaji_RH) May 10, 2016
琵琶湖を一周する通称「ビワイチ」も人気がありますが、時間をかけて島や湖などを一周するのは達成感があります。
ただ、アワイチを楽しむ人でも、できれば淡路島の南から海を渡って四国へと向かいたいという人は少なくありません。
実際に自治体が連携して淡路島と四国徳島の間をトラックによる自転車輸送サービスも始められています。
日経MJより。淡路島〜四国の自転車輸送サービスが始まって2カ月。そして鳴門、淡路、香川の連携。瀬戸内海一周がとても捗りそうですわくわくしてる。自転車乗りがどんどんお金を落とせばもっと充実するっぽいぞ〜〜 pic.twitter.com/OZxDguxnQm
— 神楽坂つむり (@tsumuri_f5) December 5, 2017
自転車輸送サービスは1日の輸送台数にも限定があり予約が必要な点が少し問題ではあります。
このような高速バスでトランクに載せてくれたという情報もあるにはありますが、その時の荷物の混み具合や運転手さんの考えで、自転車を載せてくれるかどうかは微妙なところです。
淡路島と鳴門間の自転車輸送の件、あれ以外でも淡路交通の高速バスだと輪行袋に入れればトランクに入れさせてくれるらしい
— 桜のもり (@sakuranomori09) January 22, 2018
自転車輸送ではなく、大鳴門橋で自転車が通行できるようになれば、気軽に淡路島から四国へ、四国から淡路島へと行き来することができるようになります。
大鳴門橋でサイクリングロード敷設検証へ
淡路島と徳島県鳴門市を結ぶ大鳴門橋でサイクリングロード敷設検証が行われることになりました。
おお、大鳴門橋を自転車で渡れる日がついに来るのか。わくわく。しかし、鉄道用に準備されているスペースをそのまま転用すればいいのかと考えていたけれど、それほど単純でもないのね RT 大鳴門橋、サイクリングロード敷設検証へ 兵庫と徳島 https://t.co/iw3SuDZeSX
— 50 (@50_) February 2, 2018
サイクリングロードとして検証されるのは、自動車が通っている場所の側道ではなく、新幹線を通らせることを想定された場所を利用することになります。
大鳴門橋の構造ですが、全長1629メートルの吊(つ)り橋ですが、上下2層構造になっています。
上部が車道になっていますが、下部は新幹線を通らせる構造になっています。ただ四国新幹線の実現は将来的にも厳しいものがあり、現在は一部を除きレールは敷設されずに骨組みだけの状態になっています。
こちらがその状況です。
大鳴門橋、渦の道。2枚目の空間こそが神戸方向への鉄道建設の準備であったのですが。明石海峡大橋の鉄道部分建設に難工事が予想されたため、明石海峡大橋には鉄道建設が出来ない構造で作られています。
にしても、めっちゃ揺れるなここ。 pic.twitter.com/KP3Rx1fwA3
— 川縁 (@Mrkawaberi) December 10, 2017
レールを敷設するスペースがあるわけですから、サイクリングロードを設けるスペースは十分にあります。
ただ、実現となるといろいろなハードルがあり、そのひとつが風の影響です。
神戸新聞の記事にもあるように、レール敷設ではなく、サイクリングロードとしてアスファルトなどで舗装すると、空間をふさぐことになり、より橋にはより風の影響を受けることになるようです。
その他にも揺れや、ネックとなる財源の問題もあるでしょう。1600mほどを舗装するわけですし、高所でしかも海上の工事なので人件費などがけっこうかかるのではないかと想像をします。
明石海峡大橋はどうか?
大鳴門橋にサイクリングロードができるかもしれないということで、実現するならもっと先の本州から四国までの自転車で行くようにならないかを期待してしまいます。
つまり明石海峡大橋も、大鳴門橋と同じようにサイクリングロードを敷設できないかということです。
実は明石海峡大橋には上のツイートでも指摘されているように鉄道建設ができない構造になっています。
ということは、大鳴門橋と同じように鉄道敷設スペースをサイクリングロードとして転用することはできませんので、自転車で明石海峡大橋を渡ることは実現はないのでしょうか?
実は明石海峡大橋には保守点検用の管理通路というものがあり、以前その管理通路を通って歩行者や自転車が通行できないかが検討されたことがあります。
ただ管理通路は幅4mもあり自転車の通行には問題がなさそうですが、舗装されているわけでなく格子状の金網になっています。
HDD整理してたら昔行った、明石海峡大橋ツアーの写真が出てきた。これは管理通路(車道下)の写真。この時点で何げに海面から50Mだったりします。 pic.twitter.com/o4YA9yPq
— みらんだ (@miraconiq) January 27, 2013
転落の防止のためには、舗装するなどの整備が必要になってきますが大鳴門橋と同じように風の影響がどのようになるかが実現のハードルとなります。
2011年に明石海峡大橋のサイクリングロード実現の可能性が検討されたのですが、その後まだ実現はされていません。
明石海峡大橋の歩行者通行を検討へ 兵庫県予算案: 兵庫県は2011年度、明石海峡大橋の保守点検用の管理通路を… 【神戸新聞】 http://bit.ly/foSIu4
— 神戸新聞 (@kobeshinbun) February 14, 2011
ただ当時と比べると自転車の人気もずいぶんと違いますし、世界的な自転車のブームで訪日外国人旅行客の集客にもサイクリングロードは目玉になりえます。
大鳴門橋でもしサイクリングロードが実現されれば、それに触発され明石海峡大橋でもハードルは高いものの実現へと向かうかもしれません。