高速道路を走らない日本最長の路線バスは、奈良交通の「八木新宮特急」です。バスマニアにとっては超有名なバスです。

 

その長さは全長167キロ、停留所数はなんと166を数えます。

 

近鉄大和八木駅(奈良県橿原市)からJR紀勢線の新宮駅(和歌山県新宮市)を結び、その所要時間は6時間半以上にもおよびます。

 

山道を走るので大変なバスですが、この路線バスを乗りっぱなしで奈良大和八木から和歌山の新宮まで向かうことがマニアを中心に行われています。

 

日本最長の路線バスのとてつもない長さを体感するのももちろん魅力的なのですが、途中には素晴らしい見どころがたくさんあります。

 

途中下車をして見どころを回りながら日本最長の路線バスを味わうのも魅力的です。

 

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日本最長路線バスはこんな交通機関

 

日本最長の路線バスは、奈良交通の「八木新宮特急」。

 

バス名が示すように奈良県の大和八木から和歌山県の新宮を結ぶ路線です。

 

ただ“特急”という名がついていますが、まさにこのバスは通常我々が想像する路線バスとは違い、特別で規格外な路線バスなのです。

 

距離とバス停の数が規格外

 

日本最長の路線バス「八木新宮特急」は163kmという距離を走ります。

 

これがどれだけ離れているかというと、例えば東京の都営バスですが都内の路線バスの距離は10km未満がほとんどです。そのため15km以上の路線であれば長距離の部類に入ります。

 

ちなみに都営バスの距離が最も長いのは梅70系統「花小金井駅北口~青梅車庫」で、それでも30km程度になります。

 

「八木新宮特急」はと比べると130kmほどの違いがあるわけですから、いかにこのバスの走る距離が長いかがわかります。

 

運賃が規格外

 

「八木新宮特急」の運賃も、日本最長の路線バスにふさわしく規格外なものとなっています。

 

通常路線バスというと運賃はいくらぐらいを想像しますか?

 

都会に住んでいる人なら、路線バスは均一運賃で200円~220円をイメージすると思います。

 

郊外に住んでいて整理券が必要な場合でも、バスの運賃に1000円も支払う人はそんなには多くないはずです。

 

対して「八木新宮特急」の運賃はなんと5,250円!

 

東京大阪間の高速バスや成田から関空までのLCCでも最近は安ければ3,000円程度というのも、それほど珍しくない時代に路線バスで5,000円を超えるとは驚きです。

 

こんな超レアな路線バスですから、メディアも食いつき多くの記者が様々な企画で、日本最長の路線バスに乗車をしています。

 

 

車窓を楽しむだけでなく地元の人との交流もあり楽しそうなバス旅ではありますが。

 

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日本最長の路線バスで観光旅行

 

路線バスで奈良の八木から和歌山の新宮まで路線バスで通しで行くのもそれはそれで車窓も楽しめるでしょうし、立派な観光旅行なのかもしれません。

 

ただ、このバスが通る途中には素晴らしい見どころもたくさんあり、そのままバスを降りずに通過していくことは少々もったいないような気もします。

 

6時間以上ぶっ通しでバスに乗るというミッションも良いですが、途中下車をしながらこの路線バスのルートを走破するのも良いでしょう。

 

途中の見どころを紹介

 

日本最長の路線バス「八木新宮特急」のルート上にはこんな素晴らしい見どころがあります。

 

五條新町

 

国の重要伝統的建造物群保存地区に選定もされていて古い街並みが魅力的なのが五條新町です。

 

こんな感じの古き良き時代の面影を味わうことができます。

 

もしバスを通しで乗って途中下車をしたくないというなら、せめてバスに乗る前や到着後にこちらには行って欲しいところです。

 

大和八木駅から近鉄橿原線で1駅の八木西口駅近郊には、「今井町」という同じく国の重要伝統的建造物群保存地区に選定された町並みがあります。

 

 

見事なまでに江戸時代の町並みが保存されていて、しかもその広さに驚きます。本当にタイムスリップしたような感じになりますよ。

 

谷瀬の吊り橋

 

は途中何度か休憩を挟みますが、そのひとつが「上野地」です。

 

上野地には有名な「谷瀬の吊り橋」があり、絶叫気分を味わうことができます。

 

 

谷瀬の吊り橋も怖いですが、こちらはそれよりも数段怖そうです。

 

エッジ・ザ・ハルカス(EDGE THE HARUKAS) 日本一の高層ビルの絶叫アトラクション

 

上野地では20分ほど休憩があり、急げば谷瀬の吊り橋は往復することができます。路線バスでありながら観光の配慮もしてくれている奈良交通さんに感謝です。