日本の新幹線は世界に誇れる日本の高速鉄道です。

 

特に東京と大阪を結ぶ東海道新幹線は世界で初めての高速鉄道として、日本の高度経済成長を支えました。

 

その開業は古く1064年に開業、すでに50年が経過したことから世界の国でも高速鉄道が開業をしています。

 

高速鉄道によっては、日本の新幹線よりも最高速度が速いものがありますが、日本の新幹線の元祖である東海道新幹線の最高速度が劣るのには理由があります。

 

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日本の新幹線の最高速度は?

 

日本にいくつかある新幹線ですが、その全てが同じ最高速度というわけではありません。

 

日本の新幹線で最も速いのは、東北新幹線のE5系で時速320kmになります。

 

一方東海道新幹線となると300kmを割り込み、「N700A」や「N700系」で時速285kmが営業の最高速度になります。

 

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世界の高速鉄道の最高速度は?

 

一方世界の高速鉄道の最高速度はというと、東海道新幹線よりも速い高速鉄道がいくつかあります。

 

「フレッチェロッサ1000」は最高速度は400kmというが…。

 

イタリアの「フレッチェロッサ1000」の最高速は時速400kmという触れ込みです。ただ実際の営業キロは300km程度で、その力をまだ十分には発揮をしていません。

 

 

2017年度中には営業の最高速度を350kmにするとの情報もありますが、まだ実現はしていないようです。

 

中国の高速鉄道

 

中国の高速鉄道は2011年7月に浙江省温州市で起きた衝突・脱線事故によって、本来時速350kmだったのが制限され300kmになっていました。

 

ただ温州の事故後は大きな事故がないことと、安全性を向上させた新型の「復興号」が運行されることから、再び時速350kmに戻しました。

 

中国が高速鉄道を世界最高速度350キロに戻した訳―中国メディア

エキサイトニュース

 

中国の高速鉄道が再び本来の最高速度に戻したことで、高速鉄道の現在の営業最高速度世界一は中国の高速鉄道ということになります。

 

 

さらに中国が再び最高速度を戻したことで、イタリアの「フレッチェロッサ1000」の営業の最高速度にも影響をするかもしれませんね。

 

ちなみに長年日本の新幹線のライバルとして最高速度を争ったフランスのTGVは、時速320kmで東北新幹線のE5系と同じということになります。

 

このように世界の高速鉄道を見ると、日本の東海道新幹線の最高速度は少し見劣りをしますが、そこには理由があるのです。

 

東海道新幹線の最高速度が他の高速鉄道に劣る理由は?

 

最高速が時速300kmを超える高速鉄道が世界にはいくつかありますが、それらと比べると東海道新幹線の時速285kmは少し見劣りをします。

 

こんなにも最高速度が違うということは、日本の高速鉄道の技術が劣るというわけではありません。

 

実際東海道新幹線の「N700A」や「N700系」ですが、山陽新幹線の区間では営業最高速度は時速300kmになっています。

 

また東海道新幹線700系をベースに製造された台湾新幹線の「T700」の営業最高速度も時速300kmですから、東海道新幹線の技術が劣っているというわけではありません。

 

東海道新幹線のカーブの多さが最高速度に影響

 

東海道新幹線の最高速度が時速285kmになっているのは、車両の性能が劣るのではなく、カーブが多いのが影響をしています。

 

またそのカーブもきついカーブが多いのも特徴です。

 

東海道新幹線にきついカーブが多い理由は、1964年に開業した東海道新幹線の場合、カーブは原則として半径2500m以上として建設をされています。

 

東海道という人口密集や途中山岳地帯もあることから、当時の状況からすると仕方のなかったことかもしれません。

 

カーブの半径は大きいほど緩いカーブになりますが、比較的新しく開業した新幹線の場合、カーブの半径は4000m以上とされています。

 

そのため、カーブ自体が緩く建設をされている山陽新幹線や東北新幹線では東海道新幹線よりも最高速度を上げた運転が実現をしています。

 

また中国などの高速鉄道の最高速度が速いのも、直線が多くカーブが少ないという事情もあります。

 

中国は国土が広く土地が余るほどあるくらいですから、なるべく直線で高速鉄道の線路を敷設することが可能なのです。

 

日本の東海道新幹線はきついカーブが多いので、速度が抑えがちになります。それでも技術革新を進めてN700系などの新型車両を導入することで本来よりも速いスピードで運行しているのです。