世界遺産「知床」のご当地ナンバーが誕生するかもしれません。

 

 

知床半島周辺の7町がご当地ナンバー「知床」の導入を申請すると発表をしました。認められれば世界遺産の名のナンバーが誕生します。

 

観光振興・地域振興のために全国でご当地ナンバーの導入が進んでいますが、知床もその波に乗って図柄入りのナンバーが登場するかもしれません。

 

ただ車両のナンバープレートに観光振興など大きな期待ができるのでしょうか? すでに導入されているナンバーなども含めて調べてみました。

 

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知床ナンバー導入の申請まで

 

知床半島周辺の7つの町が知床ナンバーの交付を目指しているわけですが、実は根室市や網走市も当初は含まれる可能性はありました。

 

しかし、両市は途中で脱退したため、知床半島周辺だけの少し狭い範囲でご当地ナンバーの導入を図ることになりました。

 

根室や網走まで含まれればかなり広範囲になり、導入がされると知床ナンバーの台数もずっと多かったはずなので少し残念な結果といえるでしょう。

 

網走や根室は空港もあり観光の拠点となるだけに、知床の観光振興を考えるとその効果も限定的になるのかもしれません。

 

網走市民の評価は知床ナンバーに反対意見も多く、それなら現在の北見ナンバーの方が良いという意見が多かったようです。

 

 

本音をいうと、根室も網走もそれぞれの名を冠したナンバーにしたいというのはあるでしょうが。

 

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世界遺産の名が入る全国のご当地ナンバー

 

世界遺産の名が入るご当地ナンバーは全国にいくつかあります。

 

いちばん有名なのは「富士山」ナンバーでしょう。日本の誇りであり、多くの人に親しまれる富士山だけに地元の多くの人も望んだのではないでしょうか。

 

富士山ナンバーの範囲が静岡と山梨にまたがってるのも、それぞれの市町村が切望した様子を感じます。

 

富士山以外ですと、「平泉」ナンバーがあります。個人的には、平泉ナンバーはとっても格好良いなあという印象です。

 

その他、ご当時ナンバーではありませんが、京都や奈良も世界遺産の名がそのまま入ったナンバープレートといういことになるでしょう。

 

図柄入りナンバープレートは目を引く

 

ご当地ナンバーも注目されますが、インパクトを考えると図柄入りナンバープレートの方があるかもしれません。

 

特に有名な世界遺産のブランドがある図柄はやはり多くの人の目を引きやすいでしょう。

 

こちらは富士山(静岡)の図柄入りナンバープレートです。

 

出典 富士市役所

 

富士山がやっぱり目を引きますよね! 歩行者やドライバーがやっぱり注目しますよね。特に見慣れない他県の人ならなおさらです。

 

こちらは平泉。ゴールドでとても豪華な感じがしますね。高価な感じがします。

 

出典 一関市役所

 

 

京都の図柄入りナンバー。京都はどうでしょう?ちょっとデザイン的にはイマイチかなという感じがします。

出典 京都府

 

 

京都はブランド力が絶大ですし、紅葉や寺院が素晴らしすぎて、その遺産と比べてしまうのが良くないのかもしれません。

 

奈良は良いですね。鹿に五重の塔で奈良らしさが醸し出されています。

 

出典 奈良県

 

知床ナンバーが実現したらどんな絵柄になるのでしょうか?

 

やっぱり蝦夷鹿が描かれるのでしょうかね?

 

ご当地ナンバーと観光振興

 

各自治体がこぞってご当地ナンバーを推進するのには、ご当地ナンバーが地域振興や観光振興になるためともいわれています。

 

ただその効果については実際にはハッキリと分かっていないという側面もあるようです。

 

少し古い記事ですが、日刊自動車新聞にこんな記事がありました。

 

どうなるナンバープレート? 国交省が「ご当地」効果を検証

日刊自動車新聞 

 

記事の中ではこんな記載も。

 

肝心の観光振興効果は明確ではない。

 

新たにナンバーを追加するには当然、予算が必要になる。しかし、政策効果を明確に示すことができなければ、財政難の中で事業化は厳しい。国交省は今後、懇談会と並行して“ご当地ナンバー効果”の検証に着手するが、どこまでをナンバーの効果と見なすかなど、難しい側面もある。

 

なんかとりあえず効果ははっきりしないが、予算もおりるので「やらなきゃ損」という感じもありそうな雰囲気。

 

また別のこの記事でも。こんなことも指摘されています。

 

ご当地ナンバー なぜ増える

NIKKEI STYLE

 

。国がご当地ナンバー導入第1弾の自治体などにアンケートした結果でも「特産品や地元の産業の売り上げが増えた」という回答はゼロ、「観光客が増加した」という回答は5%、「具体的な効果は見られなかった」というのが25%。

 

うーんちょっと厳しい数字ですね。これらの記事は少し古いものですので、時代が変わればその効果も変わっているのかもしれませんが、あまり過大な期待はできそうもありません。

 

知床も根室や網走が含まれなかったことで、その効果もより限定的になりそうですね。

 

知床ナンバーをつけた(しかも図柄入りで)車が全国で頻繁に見られるようなら、観光の宣伝にもなるのでしょう。

 

でも、現地知床で知床ナンバーを見たとしても、すでにその人は知床に観光などで訪れていますから、観光振興や地域振興という点ではどうでしょうか?

 

デカデカと雑誌やテレビなどで特集をされると、その効果も期待できるのでしょうが、これだけたくさんのご当地ナンバーができると目新しさがなくなりますからね。

 

知床の世界遺産としての普遍的な価値については、ナンバーなどと関係なく変わらないものですがね。